山頂から平野を見下ろす図、、、
ではないのよコレ。
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地形マニアならずともグッとくること請け合い、阿蘇のカルデラである。
カルデラって簡単にいえば火山が噴火して、空洞化したマグマ溜まりが陥没してできる凹地(おうち)のこと。
阿蘇カルデラはその規模がハンパない。
南北25km、東西18kmもある凹地である。
凹地を囲うフチにあたるのがこのテーブルマウンテンみたいな外輪山。
ボクらは外輪山から凹地を見下ろしていたのである。
カルデラは北海道の屈斜路湖や摩周湖のように湖になるのが通常だが、阿蘇カルデラは外輪山の一部が決壊して水が流れ出てしまった。
そこへ人が住みつき、街をつくり、鉄道まで敷いちゃったのだからぶっ飛んでいる。
ここまでカルデラを魔改造した例は他にないらしい。
実は阿蘇カルデラは2度目。
10数年前のチャリ旅でも訪れている。
知らず泊まったのがカルデラの底にあるゲストハウスで、宿のご主人に教えられてアツくなったのを覚えている。
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正面に見える山塊が中央火口丘群と呼ばれる阿蘇五岳。
カルデラの中心に位置し、むろん活火山である。
左のギザギザしたのが根子岳、噴煙を吐いているのが中岳である。
蛇足を。
根子岳をモチーフにした日本昔ばなしの「猫岳の猫」がトラウマ級の怖さなのでよろしければどうぞ。
火山活動が活発な中岳の火口近くまでクルマで登ることができる。
平常時はフチから火口を覗きこむことができるが、現在は1km四方が立入り禁止だ。
この数日後には火口で火映現象が見られたというニュースがアップされていた。
熊本は火の国なのである。
火山が噴煙を吐くのを生で見るのはこれが初めて。
すげー迫力だ。
この中にマグマがたんまり詰まってる。
さぞかしいい温泉が湧いてるんだろうよ。
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てことで激渋の共同浴場へ。
掘ればピュッとマグマが出そうなカルデラの底にある「大阿蘇温泉」。
入浴料は200円。
別府の共同浴場と違い、脱衣所と浴場は仕切られてる。
これが温泉禅!ディープ&ミニマムな別府「共同浴場」の世界! | ガタリ夜話
孫に連れられて湯浴みに来てた高齢のじいさん。
地面埋めこみ式の浴槽だから、上がるときは孫に引っ張り出してもらってた。
皆さん日課のように温泉に浸かり、ご近所さんと言葉を交わす。
源泉掛け流しなんてったら普通リゾートだけど、この土地の人にとっては井戸端である。