美容室×カフェ、花屋×カレー屋、大衆酒場×音楽スペース、木材屋と立ち呑み、クラフトビール×レコード屋、昔ながらの豆腐屋×過激派アジト……。
異なる業態をマッシュアップする店は近年快挙にいとまがなく、たいがいのことには驚かないと思っていたがこれにはたまげた。
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ぎょうざ屋×銭湯で「ぎょうざ湯」ときた。
えげつないパワーワードだ。
「夷川餃子なかじま・どんぐり店」さんの玄関を入り、、、
店内をスルーして奥へ、、、
ここってスタッフオンリーじゃ、と不安になるころ、、、
サウナへの扉があらわれる。
受付けで渡される扉のカギは昭和のホテルのあれ、くそー写真撮るの忘れてた。
貸切りだからビショビショの知らんおっちゃんのいない脱衣所。
和モダンな洗い場。
セルフでロウリュもできるサウナ。
定員は3名。
温度はマイルドに90℃前後。
賀茂川水系の地下水だという水風呂。
そういや同じ京都の白山湯の水風呂も地下水だったな。
露天風呂は湯船の片側を斜めに切った意匠が素晴らしい。
半寝湯ができる仕様。
プライベートにサウナを愉しむための設備がコンパクトにまとまってる。
そう、「ぎょうざ湯」は完全予約制の貸切り銭湯なのである。
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しかも入浴中に酒が注文できるというからヤバい。
将軍塚もたまげて鳴動したとかしないとか。
こっちは全裸につき酒のデリバリーは非対面だ。
インタホンで注文して、パカっと開けたら酒が届いてる。
ビールは生はなく赤星一択なのもカッコいい。
この絵面にはやっぱりジョッキじゃなくビンだね。
熱い湯と、食道を通るキンと冷えたビールとのコントラストが心地よい。
月見酒だの雪見酒だの、露天風呂に盆を浮かべて酒をさしつさされつする文化は、昭和の頃にはTVやマンガで見る機会も多く、子供心にもロマンを感じたもんだったが、平成以降は健康面でのコンプライアンスからかオワコン化してしまったように思う。
口の端にビールの泡と感嘆符をつけて上を見上げれば京都の空。
相伴した友人は「ジェームズタレルの窓」と評していたな。
貸切りは80分間の入れ替え制。
まったくアッという間の80分だった。
「ぎょうざ湯」は2021年の11月にオープンしたばかり。
予約が取れなくなるのは必至なので、今のうちにぜひ。
ととのいまくりの興奮しまくりで、かなりディープにリラ〜クスしてしまい放心状態で風呂上がってしばらくは会話もままならなかった。
さて、餃子にビールでサ飯じゃー。
と思ったら14〜17時の中休みにあたってしまい食べれずぴえん。
当然このまま帰れんので、別の店に行ってから戻ってきて食いました。
その様子は別の記事で。