高知に移住した当初、遊びに行った日曜市でインスタにこんな投稿をしてる。
またたび人間用、Umm…衝撃的。
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幸せのわらび餅で知られる日曜市の人気店「みっちゃんち」でお手伝いをしつつ、今や日曜市コミュニティにどっぷりなカミさんがついにゲットしてきました。

まずこちらは生のまたたびの実。
栽培したものではなく、みっちゃんが山に入って拾ってくる天然もの。
時期は8月終わりから9月中旬くらい。
野生動物も好んで食うから押しあいへしあい奪い合うそうな。

実は元々ドングリ状だが虫が寄生することでいびつな形になる。
こうなったものは「虫こぶ」と呼び、高い薬効成分が期待できるのだ。
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カミさんが仕入れてきたのはこちら。
煮沸消毒して天日干ししたものである。

で、これをどうやって人間用にするかというと、

北海道産のてんさい糖とホワイトリカーに漬け込んで「またたび酒」にするのである。

漬け込むこと8〜10ヶ月で薬効成分が溶け出して薬膳酒となる。
滋養強壮、疲労回復などに効能があるという。
疲れた旅人がこの実を食べてまた旅を続けられたのが「またたび」の語源とする俗話からもわかるとおり、ケシの実のようなハイになる弱性の麻薬成分があるのかも知れない。
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1年たつと濁りが出るので実は取り出すほうがよい。
取り出した実は味噌漬けにするなどして、薬効成分を余すところなく摂り入れたい。
にしてもこのまたたび酒、都会では相当レアなんじゃないかな?
大丸や高島屋の酒売り場にもまずあるまい。

こういった智慧のアーカイブこそが、日曜市の真価であり魅力なのである。
見慣れない謎食材をみかけたらどうやって使うのかぜひ聞いてみるといい。
日曜市ではお店の人=生産者。
謎食材のポテンシャルを熟知している。
来年のできあがりが楽しみなまたたび酒でである。