高知市街の北西部に、きれいな二等辺三角形の山容が見える。
鴻ノ森である。
今回はとりあえず鴻ノ森を上って、そこから先は気分のままにインプロビゼーションしていきたい。
-->
鴻ノ森へのルートはいくつかあり、万々から上っていく場合このミニループ橋を渡ることになる。
地図のピンの位置から橋を見上げる。
橋をくぐるとすぐに道が左回りにループして橋へと上がっていくわけだ。
徒歩ならばループを回りこまずともショートカットの階段が付いてる。
こういうのジワッとクるよね。
橋の上から地図のピン位置を見下ろす。
ヘンな地形である。自然の産物かあるいは人工の切り通しなのか。
橋を渡るとすぐに山道に入るのだが、その入り口に珍しいものが、、、
クルマ止めのゲートである。
これ以上の車幅のクルマは進入禁止ということでH形鋼をブッ刺してある。
ウィキペディアより引用
クルマ止めゲートと言えば個人的に三重県と滋賀県の県境にある石榑峠が思い出される。
チャリで東京から大阪まで帰るときにたまたま越えたのがこの峠で、この光景は強烈に印象に残っている。
トンネルができて峠道は廃道となったが、今も訪れる人は多いようで峠に新しくトイレまで建ったらしい。
-->
今回のこの道、実は以前にも一度通っている。
その時にも感じたことだが何やら邪悪な陰の気に満ちていて、早くここから離れなさいと本能が訴えかけてくる。
野良猫もやたらと多く、道端のそこかしこにエサ皿が置いてある。
誰かがエサをやりに来ているのだ。
屋根付きのエサ場。
このパラノイアックな光景が薄気味悪さを増幅させる。
犬猫を捨てないよう呼びかける看板があった。
山中で出会った猫たちは捨て猫だったのだろうか。
ここは猫捨て山?
世話人がいるために罪悪感を持たずに捨てる人がいるのかも知れない。
-->
薄気味悪い廃屋、の左上にちょっと見えてる珍妙すぎるブツ、、、
というか仏。
バブル負の遺産、みんな大好きジャンボ観音である。
「成田山不動院万万天龍大観音像」というらしい。
「チュイ〜ン」と背後から音が聞こえると思ったら、電動チャリを駆るバア様が追い抜いていった。
でっかいカゴを積んでいたからこの人が世話人なのかも。
鴻ノ森を西へ抜ける道にもやはりクルマ止め。
こちらはコンクリート柱である。
おっと、こんなところを教習車が。
確かに高知でクルマに乗るなら狭隘路にも慣れとかないとね。
さて、このまま進めば「ゴルフガーデンクレッセント旭」をかすめて横内あたりまで一気下りである。
それだと前回と同じルートになるし、下った先に面白いルートも思い浮かばない。
そうだ、途中にあった分岐を曲がってみよう。
-->
この三叉路まで引き返し、北方向に続く道へと入る。
ここからが知らん道。
あ、さっきのバア様の電動チャリだ。
猫の世話ではなく、どうやら山菜取りに勤しんでいるらしい。
そしてやはりこの道にもあったクルマ止め。ここのはアシンメトリーなタイプ。
これで3本の道すべてにクルマ止めが設置されていることになる。
高知には大型車の入れぬ山道なぞいくらでもあるのに、どうしてここだけが執拗に規制しているのだろうか。
ちなみに先ほど引き返した三叉路、つまり3本の道の合流点にひとつの施設がある。
それが「鴻ノ森友愛パークゴルフ」。
もしかすると大型車で入り込んだ客からクレームが相次いだためにゴルフ場がクルマ止めを設置したのかも。
ご存じの方ご教授下さい。
-->
さて、先ほどの知らん道。簡易舗装なれど道路状況はすこぶるいい。
お、景色が開けてきた。
この四叉路に出た。
ボクは南側から下ってきた恰好。
東の道は円行寺へ抜けられるけど「田中オリビン砿業」さんの敷地で立ち入り禁止。
西は農道につき関係者以外進入禁止ときた。
北はGoogleマップでは途中で切れてるけど、これどう見ても蓮台の集落に繋がってるよね。
人の手も入った何の問題もない道。
地図で省略していい道じゃないと思うぞGoogleさん。
てことで難なく蓮台集落へ。
さらに進んで柴巻の分岐は西方向、鏡小浜へと向かう。
この道、路面状態は悪いし面白くもなんともないんでオススメはしない。
鏡小浜まで下ってフィニッシュ。
のはずが物足りなさを感じ、行川を上がって県道33号でいの町経由での帰路となった。