明治創業の大衆食堂が令和にもシレッと営業してる。
そういうところが京都という街の凄みである。
創業1904年ということは、2022ー1904=118。
もうじき120周年とは恐れ入る。
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目当てはこれ、「皿盛」なるメニュー。
カツカレーのようでいてそうではない。
メシにかかっているのはカレーうどんのとろみつゆだ。
「ああ、そば屋のカレー丼ね」と言うのは野暮、これは「皿盛」なのだ。
メシ通というサイトによると京阪電車の終点がまだ三条だった時代の裏メニューだったとか。
常連だった京阪職員が「メシにカレーうどんのダシをかけてほしい」と所望したのが始まり。
当初はカレー丼のイメージで丼に盛っていたが、熱くてパパッと食べれないので皿に盛ってほしいとなり「皿盛」というわけ。
見た目から貴方がイメージした味が正解だ。これは美味い。
天津飯風に卵をかましても美味かろうな。
大衆食堂だからメニューはよろどりみどりのはずだが、お客さんの注文はほぼこの皿盛か中華そばなんだそうだ。
皿盛りと中華そばが篠田屋のツートップ。
ネット上でもそのどちらかの写真ばかり。
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て言うてたのにカミさんはたぬきそばを注文。
まあアレだな、写真としてはレアだな。
昼間っから皿盛をアテにビンビールてか。なーんも文句はおへんえ。
皿盛には一味でもウスターでも自在と聞く。
ボクはウスターでキメたけど間違いない。
昼どきの狂騒的なホールをまわすのは1人のおばちゃん。
席に着くなりお茶とお冷、どっちがいいかと聞かれる。
ちゃきちゃきして早口で、もしかして怒ってる?と感じる人もいるかも。
でもそうでないのはちゃんと伝わってきて、できるだけ待たせることなく流麗なフロウでメシをサーブしようという心意気で仕事を楽しんでおられる。
そのパフォーマンスも篠田屋の見もののひとつ。