大阪から高知へ移住して6年が経つ。
大阪へは頃合いをみてちょこちょこ出向くんだが、このところ大阪滞在中に謎の疲労を感じるようになった。
そこまでハードスケジュールでないから原因は不明。
当初はコロナをもらったか、さもなくば霊障かなんかだろうとのんきに構えていたのだが、2回連続で発症したとなると穏やかでない。
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とにかく尋常でない倦怠感である。
メシ食えばすぐ横になりたくなるし、頭はボーッとして半開いた口からはよだれを垂らさんばかり、むろん酒なぞ欲さない。
先日の大阪行では3日目、昼メシの直後に発症した。
まずメシが爆盛りだったこともあり、滅多にしない胸焼けをおこす。
炎天下にチャリで往復10kmほどの距離だったので軽い熱中症かもと、水分を摂ったりスーパーの生鮮コーナーで体を冷やすなぞしてみるも快復せず、結局ホテルに戻って寝るしかなかった。
歳のせいと言うなかれ。
普段もっとハードな運動をしたあとでも疲れを感じこそすれ、それは心地よい痺れであって、この憑き物の憑いたような気だるさではない。
大阪では行きたい店も多くどうしても食べ過ぎ傾向になるので、次回からは胃腸薬を準備しておくかとか、対策として思いつくのはそれくらい。
ん、ちょっと待て。
これって大阪に住んでいた頃、繁華街で感じたストレスと似てないか。
梅田の商業施設や地下街に長時間いると、座り込みたくなるような倦怠感を30代半ばくらいから覚えるようになり、40代に入るとよほど理由がなければそうした場所に近寄らなくなった。
これはパーソナルスペースの問題と思われる。
パーソナルスペースとは、他者が近づいても不快に感じない範囲のこと。
個人差はあれど公共の場所では、一般的に1m〜3.5m程度と言われる。
元来ボクは人よりパーソナルスペースが広かった。
「半径5mは欲しい」などと以前誰かと話した記憶がある。
このストレスは高知へ移住する動機のひとつであったし、そういう意味ではコロナ禍のディスタンスはボクにとってはホッとするものだった。
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近年はパーソナルスペース200mオーバーを1日中確保できる河原で過ごす時間も増えた。
この心の安寧は何ものにも変え難い。
つまりボクのパーソナルスペースはライフスタイルの変化にともない格段に肥大してしまったのだろう。
大阪で酷い倦怠感に襲われるのはだからかも知れない。
次から大阪の雑踏では、般若心経を唱えていようと思う。