熊本の呑み屋とうまくチューニングが合わなかった話!

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年末年始の休暇で熊本と大分を訪れた。

で、都合2泊した熊本市街でなぜか酒場とのチューニングが合わず「う〜ん」となってしまった。

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訪れた酒場は4軒。

ディスりも含むが、それだけのシンプルな話でもない。

今回やや長文である。

そもそも旅行前、自分の趣味に合う店をネットでリサーチしていたときからしっくりこないものを感じていた。

店探しのキーワードは「馬刺し」、「郷土料理」、「ヴィンテージ感」、「大衆的」、「ネイティブ臭」あたり。

全てを満たす店はついぞ見つけられず。

とりあえず「馬刺し」と「郷土料理」を優先にリサーチし「菅乃屋」、「むつ五郎」、「けんぞう」、「らむ」の4店に絞った。

ここからヴィンテージ感やネイティブ臭で振るいにかけようと思うのだが、4店とも示し合わせたように近代的な飲食店ビルのテナントである。

しかも「らむ」を除く3店が全て地下階というのはいったい何の符号なのか。

建物自体のヴィンテージな佇まいや、酒気を吸い込んだ壁、店なのに生活臭、テーブルに付いたタバコ焦げ、そういったものに興趣を感じるタイプなのでテナントビルはできれば避けたい。

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結局アッパーそうな店を消去法で消していき「けんぞう」に落ち着いた。

馬刺しも辛しれんこんも滅法美味いし、雰囲気もピースで全く文句はない。

ただ、ボク個人の「店の趣を楽しむ」という偏執的な欲求が満たされなかっただけである。

熊本で馬刺し食ってきました!「馬肉郷土料理けんぞう」! | ガタリ夜話

2軒目は白川公園に現れるという屋台「わかさ」を狙っていたが、年末ということもありこの日は出ていなかった。

ここから少しディスが入るので店名は伏せる。

通常の居酒屋に立ち呑みも併設した人気店の「ね◯◯◯ず」。

立ち呑み側に入ると予想通りの満席、常連と思しき紳士が「もう帰るから」とイス付きのカウンター席を空けてくれた。

ここはとにかく安くて何食っても美味い。

まぐろ中落ち380円、アジフライは100円と破格である。

生ビールもキリン一番搾り以外に淡麗生270円なんてのもある。

なんだか楽しくなりますわな。

問題は注文がかなりの無理ゲーだということ。

人気店ゆえに忙しすぎるのである。

ボクらはカウンター席だったからすんなり注文できたものの、先に入ってた立ち呑み客の中にはドリンクもまだ注文できていない人がいた。

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この店は目の前の碗に銭を入れておいて、一品提供ごとに会計するシステム。

店員が厨房から出ずにすむよう、立ち呑み客の碗もカウンターに置いてあるから取り違えやしないかヒヤヒヤもんである。

新たに30台男性客がボクの真隣に座った。

カメラなぞ携えてどうやら一人旅らしい。

彼は店のシステムを察し、目の前の空の碗に銭を入れた。

そこへ立ち呑み客のドリンクが提供され、客がカウンターまで取りにきた。

店員が会計しようとむんずと掴んだのはカメラ男の銭だ、言わんこっちゃない。

店員が独自のルールでどの碗がどの客かを見極めているらしい。

間違いを指摘された店員は「ここに入れないで下さい」とほのキレた。

カメラ男の察しの良さが裏目に出た悲しい事故である。

注文しようと「すいません」と店員を呼ぶカメラ男。

調理に没頭する店員は無反応。

再度「すいません」と呼ぶと、店員は手元から目を離さず「聞いてますから注文どうぞ」ときた。

カメラ男はビール一杯だけで、碗に入れていた残金を回収して帰っていった。

4000円ほどあったからガッツリ呑むつもりだったはず。

忙しいのはわかるけどそりゃないぜ。

こちらの気分までだだ下がりだ。

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後日、もう一度熊本市街で一泊する機会があった。

元日でやってる店も少ないことだし、妙にこだわらず適当に入ることにした。

目についた若向けのジンギスカン屋。

店名は忘れた。

席を用意するので待つよう言われ5分以上経過、いつまで待たされるのやらという感じで出てしまった。

ぷらぷら歩いて「大衆居酒屋お◯◯」という店を発見。

雰囲気良さげだし郷土料理も充実してるしええやん、と入ったら客はボクらだけ。

それはいいとしてメニューを見てる間ずっと、藤で編んだついたてを透かして視線を感じる。

注文しよかと首を向けるやいなや、伝票持って飛んできた。

悪かないけど、なんか萎える。

生ビール500円が2杯、コーラ260円1杯、串盛り7本1300くらい、馬串1本260円くらい、辛しれんこん500円てな感じで30分ほどのサクッと呑み。

って会計が4500円オーバー。

なんじゃとてとレシート見たら突き出しが600円×2だった。

ちなみに突き出しってベーコン入りのマカロニサラダ小鉢よ。

いや美味いのよ。

でも通常メニューの辛しれんこんより高いってちょっとおかしいよね。

正月価格だったのかなあ。

とまあ妙に噛み合わない熊本呑みだった。

熊本が肌に合わなかったって話じゃなく、単にボタンの掛け違いみたいなもん。

こういう日ってあるよねという話。

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