高知に住む大阪系ナイスミドル、即ちおっさん2人でキャンプに繰り出す。
市街地からクルマで1時間。
場所はスノピ仁淀川のキャンプ場にもほど近い黒瀬キャンプ場でショバ代は無料。
が、ロケーションはスノピに負けず劣らずコイサーである。
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連れは大衆酒場Day&Seaの立ち呑みDJパーティ「濡れ縁」のレジデントDJでもあるヤマさん。
ボクに負けず劣らずのミスフィッツである。
否、ボクが勝ってる。
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思いつきで飛び出したので、現地に着いたのは17時すぎ。
なんとか酒とアテを買い込んだ次第。
おっさん2人だし雑メシで充分である。
まだ5月と思ってたら羽虫の多いこと。
日没後はランタンまわりを狂喜乱舞である。
そのタイミングでガソリンランタンを出したのは失敗だった。
アッという間にランタンが羽虫デコになった。
羽虫はLEDランタンよりガソリンランタンがお好みのご様子。
ピークから1時間ほどすれば羽虫は満足して引いていくので出すのはそれからにするとよい。
そして寒い。
昼はTシャツと短パンでも暑かったのに、暮れたら途端にひんやりとした。
焚き火台が1人1台あって正解だった。
ところで、アルコール度9%のストロング系チューハイのヤバさをご存じか。
以前、帰宅前にコンビニで9%のロング缶1本やっつけたところ、何者かが憑依した如く一気にピークまで持ってかれた経験がある。
アイキャンフライ状態でもう帰宅どころではなくなり、ヘッドホンで自分のDJミックスを聴きながら高知龍馬空港付近までチャリで爆走という失態をした。
そうと知らずにヤマさんは、出だしから9%チューハイを2本あけてからのウィスキーへ移行。
早い段階でチイチイパッパの境地に入られた。
もはやイスにすら座れていない。
トイレに行くと言ってはフラつく足で川を目指すなど危険千万である。
9%チューハイを呑むときはセットとセッティングをどうかしっかりと。
黒瀬キャンプ場は谷にある。
谷という地形は鳥、虫、獣らが発する声、川の流音を反響させて音楽に変える。
全方位サラウンドで鳴る天然のアンビエントミュージックはどこまでも奥行きがあり、当たり前だけど同じフレーズが2度繰り返されることはない。
こんな贅沢なLIVEがあるかね?
聴くともなく聴いていると「あれ、瞑想?」となる。
翌朝、頭がズシンと重ければこれ。
みそ汁。
コーヒーもいいけど、残った酒を散らすにはダシの効いた汁がいちばんである。
昼にはドライに現地解散。
おっさん2人して「このあとどうするぅ」なぞ勘案する図は痴態に他ならぬ。
このお勝手というか身軽さがいい。
ボクは居残ってボケーと読書。
この時間がどれだけ贅沢で、どれだけ精神の安寧をもたらすか。
それはネイティブもシティボーイも知る由がない。
シティボーイでもネイティブでもない、「移住者」というマージナルな者だけが享受できる高知の資源なのかも知れない。