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住と食の確保が必須
移住となれば、まず考えるべきは収入源である。
どこに住もうと住と食の継続的な維持ができなければ生活は破綻する。
ボクらの場合は大阪から高知への移住。
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夫婦共々、現職を高知へそのまま持ち運びできる職種ではなかったので、現地で新たな食い扶持を探す必要があった。
社会的生命力の貧弱なボクにとって、最も苦労したのがここである。
田舎ならなんとかなるという幻想
弱者ゆえの楽観主義と言おうか、当初は行けばなんとかなるのでは、と考えていたところがある。
田舎なら野菜とか貰えそうだし、入れ食いして食べきれないって魚のおすそわけなんかもありそうだしとか、つまり甘い考えである。
最低限の家賃、光熱費だけを稼いであとは「テイク」で生活していくなんて、そんな生活が継続するわけがないよね。
「テイク」があれば「ギブ」もあるわけで、自分が何を与えられるかというのを考えないといけない。
1時間あたりいくらという仕事観
移住について考えることは自分の仕事観を見つめ直すきっかけになった。
意識低く生きてきたボクにとって、仕事とは何だったかというと時間の換金である。
つまり時給仕事。
時間=人生
自分の時間を売って、生活のためにやりたくない仕事をやる。
1円でも高く時間を買ってくれる職場を求めて渡り歩く。
ほんと自虐でもなんでもなく、これがボクにとっての仕事観であった。
言うまでもなく、時間って人生であり命そのものなんである。
自らのアイデアと行動で生計を立てる
自分で仕事をつくってみたい、という欲求は以前からあった。
サラリーではなく、アイデアと行動で生計を立てたかったのである。
高知への移住をきっかけに何か仕掛けたい。
自分になにができる?それ以前になにがやりたい?
やってみたい生業を考えてみた。
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生業その1 ビール作家
当時盛り上がりはじめていたクラフトビールをつくることを考えた。
まだ高知には地ビールがなかったので、マイクロブリュワリーを経営するのである。
これは雇用も生み出せて、地元貢献できるアイデアだ。
自分でつくったビールを出す立ち呑みなんかもやって、肩書きはビール作家だな。
場所は土佐清水市を想定。商品のネーミングも考案済みで、足摺岬の補陀落渡海にちなみ「補陀落ビール」である。
生業その2 文筆家
文章を書くことが好きで、自己表現に最も適していると思っているので、ライター的な仕事で生計を立てられないか考えた。
やり方によっては住む場所を問わない生業になる。
もちろん名出しで書けるようになるのが目標だが、WEBライターにトライしてみたりもした。
今は当ブログで収入を得るべく、コツコツと記事数を増やす日々である。
確実な小銭と、不確定な未知の報酬
真剣に考えたのは以上の2つ。
あとは、空き家リノベーションのゲストハウス経営とか、後継者不足と言われる川漁師もいいなと思っていた。
そうした自営、フリーランス活動と家庭菜園や農園の季節労働をミックスしてやりくりするイメージである。
いずれにしても、これまで時間を売って得た確実な小銭で糊口をしのいできた身としては、勇気のいる選択肢ではある。
大阪のコールセンターに勤めながらそんなことを悶々と考えて、時間だけが過ぎていく焦りを感じていたある日、職場の休憩室で高知にコールセンターがないかネット検索してみた。
以前はヒットしなかった求人があった。
しかも、過去に在籍していたことのある会社の高知支社だった。
自営、フリーランスの体裁が整うのを待っていては、いつまでたっても移住できないので、この高知支社にお世話になり移住に踏み切ったのである。
今は労働時間を生活を維持できるギリギリの週4日におさえ、あとの3日を高知巡りと当ブログ執筆にあてている。