「どろめ」なる食い物をごぞんじか?
高知ではポピュラーだが、県外人にはなじみがないだろう。
これはカタクチイワシの稚魚のこと。「どろめ」と呼ぶのは高知の方言である。
茹でたら釜揚げシラスになるから、つまりは生シラスということ。
そんな「どろめ」のお祭りが香南市は赤岡で催されるというので、どれどんなもんかと馳せ参じてきた。
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「どろめの祭りなんて地味なテーマやな〜」なぞと油断してたわけだが、ゲートの向こうに広がっていたのは、ちょっと驚きの非日常的な光景だった。
なんと傾斜していて足場も悪い砂浜の上に屋台が立ちならんでいた。さらに大人数を収容できる宴席までもがスタンバイ。
焼鳥やらなんやらの煙が渦を巻き、時は正午。
善男善女の御一行様方は砂上の楼閣で早くも泥酔し、極上のトリップを楽しんでいるご様子。
ステージ上では怒号が飛び交う中、酒一升いっき呑みという文字通りのデスマッチが執り行われ、子供らは着ているものを脱ぎ捨てて太平洋の荒波と戯れている。
なんだこれは。
すげー活気である。なんと危うきパラダイス。
一般的に言われる高知人の豪快さとは、こうしたマッドネスを言いかえたものである。
浜揚げしたどろめをオバちゃん達が洗っている。
葉ニンニクのヌタやポン酢で食べるのが一般的だけど、海水に近い塩水で洗うのでそのままでもじゅうぶん美味い。
むしろ特有の風味や苦味を味わうにはそのままがよい。
二日酔いでなければここは日本酒だったな〜。
このどろめパック、実際に食べると結構なボリュームです。
会場で売られていたのには葉ニンニクのヌタが付いていてベラボーに美味かったけど、ポン酢にもみじおろしっつうのもイケそうですな。
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にしても高知の食フェスは楽しい。なにしろ並ばなくていい。
大阪だとこうはいかんね。ビール買うのに20〜30分待ち、食べ物買うのにまた20〜30分待ち。
待ってる間にビール呑んじゃうからまた並ぶ。
必然的に連れと手分けして並ぶことになり、これは愉快でない。
で、食べ物をゲットしたらしたで、今度は空席を求めてさまよい歩くのだからたまらない。
宴席は空きがたくさんあったので普通に座っていたらスタッフの人に注意された。有料チケットが必要だったみたい。
こんなこともあろうかと用意しててよかった、ピクニックギア。
食フェスには必需品である。
とくにここは砂浜だし荷物や食べ物が置きづらいから最低でもレジャーシートは必須。なによりリラックスして楽しみたいですからね〜。
あ、あとビーサンも忘れずに。
気づいたことをひとつ。
駐車スペースが充分に確保できていないようで、正午の時点で駐車場は満車だった。ボクらはチャリだったけどクルマだと色々大変かも。
帰るタイミングが重なるとクルマを出すのにも相当手間取りそうだし。
来年もぜひ来たいイベントなので、もしクルマで来るならチャリを積んでこようと思う。
クルマは会場から2〜3km圏内の駐車場に停めて、チャリでアクセスする作戦である。
家族連れだとなかなか難しいですけどね。
ところで今年は元フィンガー5のアキラさんがゲストだったらしい。
見逃した。
だってこの写真、どう見てもX-JAPANのToshiのモノマネの人である。
もっとアピールすればいいのに。
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