※詳細はナビタイムへ
チャリで走るんならぐるっと周回するコースであってほしい。
目的地をとんぼ返りではつまらない。
ボクが自走で行ける100km範囲内にもういい周回コースはないかなと諦めてた。
グーグルマップとにらめっこしていたら面白げな道ありました。
旧鏡村からいの町の中追渓谷へ抜けるルート。
県道ですらないので鬼が出るか蛇が出るか、舗装路かも怪しいしそもそも廃道になってる可能性もある。
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探検心を揺さぶられつつ出発。
紅水川を遡上し万々から福井へ。
宗安寺から鏡川の右岸へ渡り、行川の谷筋を登坂する。
行川、唐岩、領家のあたりは道が無数に分岐してますなあ。
しばらくこのあたりをしらみつぶしに探検してみるかな。
唐岩大橋を渡って県道33号方向へ。
曇ってたし気温もさほどだったから、あんま汗かかんだろうと思ってたけどやっぱつゆだくんなる。
気持っちょろしわ〜。
県道33号を北上してしばらく行くとこの分岐に出る。
看板に「中追」の文字。
分岐から先は民家こそないが、田んぼや畑があって通う方のためだろうか道はきれいだった。
田畑にはきちんと人の手が入っている。
しだいに深山幽谷の風情になってき、一人で走ってるとちょっと怖い。
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想像より早く峠に達した。
高知市といの町の境界だが標識はない。
ここは市町村道。あの標識は県道以上にしかないのかな。
道路状態は良好で、荒れてもせいぜいこんなもん。
それよりいの町側の下りが長くて、ブレーキを握る手が疲れた。
林道三ツ内線の入り口。
ここもじっくり探検してみたいな。
中追渓谷ってその昔、温泉や釣り堀なんかもある観光地だったらしい。
頭上を渡る、朽ちた吊り橋がその目玉だったんだろう。
今も当時の遺構が堂々と放置されているのは、権利も倫理も責任も曖昧だった時代のものだからか。
このテの物件は所有者が特定できず、勝手に取り壊せないという話もきく。
あるいは地主や県もうるさく言わなかったのかも知れない。
ネットの情報によれば温泉の開業が1970年の初頭らしい。
今でも谷には旅館風の建物や、デパートの屋上チックなビニールテントが残っている。
旅館や温泉施設などは現在、デイサービスとして再利用されている。
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当時は県をはじめ、地元ゼネコン、飲食業者、遊興行者、中追の地元民、そして怪しい人脈まで入り乱れて、中追渓谷は盛り上がり、潤ったのだろう。
表向きこそ健康優良レジャーランドだが、80年代頃までの温泉地にあった悪所の匂いがぷんぷんしたはずだ。
当時の中追渓谷の匂いを嗅いでみたい。
経験談や写真をお持ちの方いらっしゃればご一報お待ちしております。
オーテピアで史料漁ってみるか。
勝賀瀬川(しょうがせがわ)に沿った道を下る。
このあたり、スコンと抜け感があって陽の気に満ちたいい土地である。
そのへんで路上呑みしてみたい。
勝賀瀬川が仁淀川と合流した。
何年経っても見飽きることのない雄々しくも優美な風景。
仁淀川左岸の国道194号はチャリにとっては鬼門(危ない)なので、名越屋沈下橋を渡って右岸の県道299号へ入る。
この日の仁淀川はドチャクソきれいで、朝から川遊びに来るのが正解だったかなあと贅沢な悶絶。
遊ぶのに体ふたつ欲しい。