焼酎を預けて、焼酎で利息をもらう。
そんな酔狂な銀行が四万十町大正にある。
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当地の酒蔵、無手無冠(むてむか)が仕掛ける世界でただ一つの焼酎銀行である。
栗焼酎「ダバダ火振」で知られる酒蔵さんですね。
そのシステムはというと、まず720ml、5000円の壺に入った栗焼酎を購入。
それをそのまま預けて、利息は小瓶でもらえるというわけ。
預けた焼酎は「預貯酎」と呼び、普通預貯酎なら1カ月以上1年以内、定期預貯酎は1、2、3年を選ぶ。
建物は元本物の銀行であり、預貯酎は金庫で保管熟成されるのも面白い。
ここで扱う焼酎は「預貯酎栗75%」という銘柄で市販されておらず、年間限定500壺のオリジナル品。
「ダバダ火振」が栗50%使用、最高級の「馬之助」が栗90%使用だからちょうどその中間ということになる。
まだ高知へ移住する前の2016年、2年定期で預けた預貯酎が満期を迎えたので元本と利息を受け取りに行ってきた。
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これが元本の壺と利息。
壺にはシリアルナンバーが入ってますね、1169、いいロック!
預けるときに壺にサインが必要で、カミさんがこんなこと書いてた。
高知に縁もゆかりも知己もなかった当時、こうして焼酎を預けるだけでも高知とグッと繋がったような気がしてたなあ。
2年の封印を解く。
栓を抜くと、普段呑み慣れたダバダ火振よりも香りがさらにまるい感じ。
これが熟成の効果なのかな?
いつもよりちょっといいアテ誂えて、ロックでいただきたいと思います。