別府の歓楽街はコンパクトながら懐が深い。
人の行き交いもままならない激細の路地が300mも続いていたりする。
大阪の地獄谷のような青線跡の風情があり、更地も多かったが今も呑み屋がぽつぽつと営業していた。
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「くすり」の看板と「大陸」と染めたのれんの間、人が立っているところが路地の入り口。
見落としてしまいそうなほどに細い。
ちなみに右に見えるアーケード街「ソルパセオ銀座」はほとんどが居酒屋の酒場商店街である。
年末年始の休暇で訪れた大分、熊本。
やはり年末年始は鬼門だ。
別府も三が日は閉めてる店が多くて、イス取りゲームに敗れた酒場難民たちが街にあふれた。
第一希望だった鴨吸いの「チョロ松」はお休み。
そんなこともあろうかと何枚か用意してたカードもことごとく満席だ。
20軒近く断られたろうか、ヤケクソで適当な店を当たるもダメ。
1時間近くさまよってようやく拾ってもらったのが居酒屋「くいしん坊」である。
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拍子木を鳴らしたみたいにチャキチャキとしたオバちゃん2人が切り盛りする大衆店。
ぎりぎりカウンターが2席空いてた。
街で何度もすれちがった見覚えのある難民の顔もあった。
とりあえず焼き鳥焼いてもらってチルアウト。
ホッとするわ〜。
大分といえばとり天。
九州のしょうゆを使った甘めの酢醤油につけて食べる。
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これも大分の郷土料理で「琉球」というメニュー。
ボクが住む高知で「りゅうきゅう」といえばハス芋のことで炒め物や酢の物にして食べるけど、大分の「琉球」は関サバ、関アジの漬けである。
酒のアテだけじゃなく、琉球丼にして食べたりもする。
それにしても助かった。
この日は車中泊だったから、もう車中呑みにするかと諦めかかっていたところの救いの手である。
しかもアタリの呑み屋だったので、逆に適当な店に入れてしまったほうが悲惨だったかも。
ところで九州ってビールはアサヒが強いんですかね?
クリアアサヒの九州バージョンがあったり、別府タワーの点滅ネオン広告もアサヒビールでした。