お店をオープンすることになった。
カミさんと2人で。
屋号は「大衆酒場 Day&Sea」。
オヤジ臭い大衆酒場を今様にアップデートするとでも言おうか、昨今「ネオ大衆酒場」と呼ばれる業態である。
日中は昼呑みもできるカフェ、暮れればネオンが灯り酒気と人いきれにむせかえる酒場。
店をやるならこういう感じ、と以前からイメージは持ってた。
街中でひと息いれるときボクは昼ビール、カミさんはコーヒーだが、双方の要求に応じる店が世間には乏しく、難儀した記憶があるからだ。
「大衆酒場」が持つ昭和レトロな場末感、「Day&Sea」が持つハワイのパンケーキ屋みたいな小洒落た抜け感。
異なるイメージの言葉を組み合わせたのにはある思いが。
先般オープンした蔦屋書店の例を見るまでもなく、最近の高知はオシャレ意識の高さをアピールした店ばかりが目につく。
高知っぽさを排除しているように見えなくもなく鼻につく。
洋服でもそうだけど、オシャレに突っ走っただけのコーディネートってとても野暮だ。
着こなすってのは自分流に着崩すことで、この「崩す」感覚こそが「粋」であり「洒落」なのである。
「大衆酒場」と「Day&Sea」の組み合わせが放つ違和感は、オシャレなものを高知の解釈でどんどん崩していこうぜ、という意味がある。
それこそ龍馬さんが着流しにブーツを合わせたように。
「大衆酒場 Day&Sea」、オープンは新元号に代わるころを予定。
初夏の高知に新風が吹く。