チャリで12時間かけてなぞ、やたらエコな手段でもって新居浜へ。
びんびんのバッテリーを鎮めるため、酒と郷土メシを求めて夜の街へ踏み出す。
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初めての街だからブラブラと店を物色しながら歩くのも楽しかろうが、尋常でない空腹ゆえ思考は停止。
瀬戸内の魚から郷土メシまでひと通り揃うオールラウンダーな居酒屋「人生」さんへなだれ込んだ。
12時間チャリこいで風呂浴びて、カラッと乾いたパンツに履きかえて呑む生ビールの味を想像できるかい?
食道を駆ける冷たいビール、瞬時に胃壁に吸収されるアルコール、快楽を伝える脳内シナプス。
そうした一連の流れを映像で見るような味なのである。
張り詰めた肉体がゆるりとほどける。
緊張から弛緩へのこのプロセスがたまらんち。
理路整然としてやけに見やすい本日のオススメボード。
パーティションに定規を使っておられる。大将の血液型はA型だな。
固定メニュー。
お、「ざんき」がある。
呑みもんメニュー。
愛媛の大衆酒といえば梅錦。
まずは「ざんき」。ここのはもも肉とむね肉のミックスだった。
「ざんぎ」と言えば北海道の鶏から揚げを思い浮かべるが、愛媛県の東予地方でも鶏から揚げを「ざんぎ」あるいは「ざんき」と呼ぶ。
中国語で鶏から揚げを「炸鶏(ザーギー)」と呼ぶのが由来とされる。
同じ愛媛の今治あたりでは「せんざんき」と呼ぶこともあり、これは骨なしから揚げを意味する「清炸鶏(チンザーチ)」が由来ではと言われている。
「ザンギ」といい「センザンキ」といい、どこか拷問器具を思わせる響きがある。
香川との県境に近い川之江あたりにいくと、また違った鶏の揚げもの文化があるのでそれは別の機会に。
お造り盛り合わせ。
ここで梅錦の冷やをもらった。
こちらは新居浜の郷土料理「ふぐざく」。
提供期間にギリギリすべりこめた。
ふぐの身と湯引きした皮、それにカワハギの肝がのっている。
強い酸味のポン酢が疲れた体に染みる。
関東の呑み屋ではよく見かける納豆天ぷら。
西の、それも四国では珍しい。
崩した豆腐らしきものと合わせて揚げてありメチャ美味い。
天つゆもいいけどボクはしょうゆを垂らして。
揚げ出しこんにゃく。こんにゃくは手作りである。
出汁にしっかりと味が付いててこれも美味かったな。
レモンハイに落ち着くころには、いい感じにチル酔い。
さて、次の店を物色しようか。