窪川(現四万十町)に呑み屋の爛熟をみる。
高度経済成長からバブル崩壊、世紀末、AIが寿司を握る現代まで、ひとつの年表を描ける呑み屋なぞそうあるまい。
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創業50年をこえる「居酒屋さくら」さんはこの袋小路のつき当たりに、、、
ある。
ずるむけのド渋い外観。
こんな店がネットに情報ないのだからGoogle先生もまだまだである。
1軒目に寄った「お食事むぎ」同様、ここも窪川ネイティブの方に教えてもらった店である。
ちょっと目につきにくい場所にあるため、偶然フラッとは考えにくい。
タレコミなしでは一生たどり着けないはず。
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昼はメシ屋、夜はフリーキーな呑み屋!窪川の「お食事むぎ」! | ガタリ夜話
看板にある通り、ちゃんこ、雑炊、焼き鳥をメインにオールラウンドな居酒屋メニューである。
ボクらが入った19時過ぎで六分ほどの入り。
その後も続々と客があり、満席に近い状態となった。
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幅広い客層の各ジェネレーションが渾然となって下世話なトークに興じ、むせかえるような酒いきれが充満する極彩色の酒場曼陀羅。
酒もいい感じにまわって、ボクらも「居酒屋さくら」の太いグルーヴに巻き込まれていく。
隣の席にギャル2名が座った。
この窪川で意外だったが、2人とも常連でこの店のアイドル的存在のようだ。
1人は隣町の佐賀(現黒潮町)からクルマでひと山越えて呑みにきていて、帰りは代行運転で帰るのが常だという。
高知県郡部の呑み事情が垣間見えて面白い。
この日の連れはつけSOBA GOKU-TUBUSHI寺本氏なんだが、ギャルズは寺本氏ばかり見てボクには目もくれない。
そりゃ寺本氏はベビーフェイスのいい男に違いない、でもジェラシーだよね。
そろそろお開きという段で、ギャルズからスナックへ行こうとお誘いがあった。
寺本氏は行くというが、カラオケをやらないボクは宿に戻ることにした。
老兵は死なずただ去るのみ、でもモテたい。
寺本氏曰く、この世の果てのようなスナックだったらしい。