「寿食堂」、「関白」と巡った呉ハシゴ酒、3軒目にしてラストは「本家鳥好」さん。
※関連記事
カフェで一服するようにちょい呑みしたい!広島、呉の「寿食堂」! | ガタリ夜話
牛と豚の変わりジンギスカン!呉のグッドバイブ酒場「関白」! | ガタリ夜話
-->
お目当ては名物「みそだき」。
鳥皮のみそ煮込みで、注文するとすぐに出てくる。
八丁味噌かと思ったら全然違った。
甘味とみそ辛さの押し出しはなく、限りなく透明に近いみそ味。
しっかりした旨味にほのかな苦味が混じって、これは酒に合う。
見た目と味のギャップに最初は拍子抜けするけれど、だんだんクセになる。
この「本家鳥好」さん。「本家」とつくのには理由があって、お弟子さんや親族によるのれん分け店が何軒もあるのである。
のれん分けのネーミングが面白くて、「第二鳥好」、「第三鳥好」といった具合だ。
さらに「第三鳥好」は「三とり」と改名し、それがまたのれん分けして「第一三とり」、「第二三とり」と増殖している。
この「本家鳥好」を中心とした系列店を、呉では通称して「とりや」と呼び、現在では広島市内にまで勢力がおよんでいるらしい。
ブラブラしてたら「第五鳥好」発見。
名物「みそだき」も店ごとに趣向が違って、串打ちせずバラだったり、こんにゃくや根菜が入ったりするそうだ。
「みそだき」はどて焼きやもつ煮と同じ系譜の料理なのである。
-->
さらに呉の文化で興味深いのは、焼き鳥屋で魚が食えることだ。
「焼き鳥」と「活魚」を併記した看板は他の街では見かけない。
それも片手間に刺身を出すレベルじゃなく、店内に生簀を備えたガチの本格派。
呉の人は魚が食いたくなると焼き鳥屋を目指すのだ。
スープ豆腐をもらった。
鶏スープの湯豆腐である。
このスープがとてもあっさりと滋味深い。
呉の地酒に切り替えるのもありだったな。
このスープなら雑炊は絶対ヤバいだろうということで〆にいただいた。
ほんとにいらんことしてない、衒いのない、満腹なのに軽く奪い合いになる美味さ。
そういえば「みそだき」は「鳥皮みそ煮」として缶詰にもなってますね。
ちゃんと「広島呉名物」って書いてる。