荒野の一本道、国道55号線でオアシスのようにポツリ佇むこちら。
つげ義春のマンガみたいだが、実在する焼き鳥店である。
焼き鳥つっても吞み屋ではなくて、持ち帰り専門のやつ。
高知のロードサイドにはこの手の焼き鳥店がかなりあって、ひとつの食文化となってる。
場所は国道55号線沿い、奈半利の街から少し南下したあたり。
「やきとり」のノボリがなければ、店だと認識できずにスルー必至だろう。
よしずをくぐって店内へ。
外観からイメージするよりも、中はキレイです。
メニューはどれも100円。
なぜか皮と砂ずりは予約制である。
にしても字のクセが強いな。
定休日は水曜にも木曜にも見えるし、せせりはもうちょっとで「女女り」である。
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せせりとももねぎを2本ずついただいた。
できあがってる焼き鳥を軽く炙って温めるおなじみのシステム。
実家に帰ってきたら、備長屋の焼き鳥が定番とかいう人いるんだろうな。
食べたことある人はわかると思うけど、高知のテイクアウト焼き鳥ってやたら美味いんですよね。
焼き置きを炙ったやつなんてと思われる方は、日曜市でも同じシステムの焼き鳥屋が出てるので、一度試しにご賞味されるとよい。
備長屋は店前にほどよい駐車スペースがあるのだから、いっそドライブスルーにするべきである。
昼はテイクアウトのみとし、夕刻ともなれば道路向かいの歩道にイスとテーブルを並べてイートインスペースとしてはどうか。
太平洋まで0秒の絶好のサンセットテラスとなるだろう。
酒は冷蔵庫から各自取ってキャッシュオンである。
国道に青紫の灯をこぼすのは、クセのある筆書きで屋号を入れた和紙提灯。
Ahhh……そんな妄想をかきたてるロードサイドオアシス。