駒鳥といい、ひらぐしといい、満州といい、窪川という小さな街にはラーメンの名店がひしめいている。
といっても都会のラーメン激戦区に集まるニューウェーブ系ではなくて、何十年もそこにあるオールドスクールなソウルフード系である。
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こちらの「峰の上」は焼肉店ながら、ラーメンがイケてると評判の店である。
高知はランチでも居酒屋でもなんでも予約する文化がある。
移住した当初に大衆酒場を銘打った店に入って「予約は?」と言われたのにはびっくりした。
このときも席はガラガラなのに少し待たされた。
6〜10人単位で予約でおさえてあって、ランチ時に押し寄せるのである。
そんな「峰の上」、このあたりがそのまま「峰の上」という地名で、ほんとに峠の頂上付近にある。
ロードサイドに看板も出さず、周りに何もないこんな店が人気店というのだから興味深い。
窪川は近隣との合併で現在は四万十町になってる。
その四万十町が打ち出しているのが「四万十ポークどんぶり街道」である。
定義は四万十町産の豚肉と、同じく四万十町産の仁井田米などを使っていること。
「峰の上」もこれに参加していて、豚肉をのっけた「峰丼」が食べられる。
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というわけで、まずは峰丼。
丼内に添えられたガリのシソ漬けが秀逸。
極私的な話をひとつ。
大阪は駅前第2ビルの地下2階に「起世」という店があって、そこのランチが「弁慶」というメニュー名でステーキ丼を出しており、若いころよく通ったものである。
豚と牛の違いこそあれど、その「弁慶」を彷彿させる味でなんだかホワンとなっちゃった。
ポーク街道には反するが、牛肉にチェンジできないものか。
そしてもつ鍋ラーメン。
麺は細麺ストレートで須崎の鍋焼きラーメンに似ているが味はまったく別物。
ニンニクスライスと牛もつがたっぷりのグラグラと沸くもつ鍋に麺を投げつけたようなワイルドな味である。
やっぱり高知ってメシが美味いよ。