ローカルで出回るご当地カップ酒が今、面白いことになってる。
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カップ酒ってどこかアウトなイメージだった。
平日昼から眼光鋭く街をさすらう中高年のマストアイテムというか。
それが今やインスタ女子が親指と人さし指でつまみ持ちするような、軽妙洒脱なカップ酒花盛りなのである。
ラベルデザインにイラストレーターやデザイナーを起用したもの、ゆるキャラネタ、漫画ネタ、従来からある土着民芸ネタなどが渾然となり、一周回って「ネオカップ酒」とでも呼ぶべきムーブメントとなっているのだ。
大衆酒場Day&Seaではジャケ買い視点にこだわってセレクトすることにした。
呑んだあとのカップは持ち帰りOKなので、麦茶注いで飲むなり火炎瓶として放り投げるなりして頂きたい。
取り扱い予定の銘柄をちょこっと紹介。
まずは大嶺酒造(山口県)の「Ohmine」。
「AGAINST SAKE WORLD〜日本酒の世界に逆らう」を掲げて閉業後50年の空白を経て復活した異色の酒蔵。
米粒をデザインしたカップ酒は容量100ml。
一般的なカップ酒の1合(180ml)と比べると少なめだが、ライトな気分で日本酒を手に取れる仕様は現代的といえる。
ファッションデザイナーのNIGO、イラストレーターのたなかみさきともコラボレートしており、真っ白な酒蔵はまるで美術館である。
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加茂福酒造(島根県)の「死神」。
蔵元みずからが日本一縁起の悪い名前というインパクトのある銘柄。
ウケ狙いの痛ラベルかと思いきや、元ネタは古典落語の演目から。
味も名前負けしないインパクトで、ウィスキーみたいな熟成感がある。
燗にすると酸味が出て相当クセが強いが、これはこれで悪くないのでぜひ試して頂きたい。
加茂錦酒造(新潟県)の「加茂錦」。
このタイプ、昔はどこのお宅でも空き容器をコップとして普段使いしてませんでした?
花をモチーフにしたものが多いことからこの手のカップ酒を「フラワーカップ」と呼ぶらしい。
この加茂錦は花こそ描かれていないものの、フタにはしっかり「フラワーカップ」と書いてあるのが面白い。
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今回はひとまず以上3銘柄を。
酒のウンチクには興味がないので、それとは別の視点、つまりはカップ酒というフォームやラベルデザイン、そのカップ酒が持つストーリー、そして旅情、そういった点にフォーカスしてキュレーションできれば面白いかなと思う。
大衆酒場Day&Seaの秋冬シーズンはカップ酒とおでん!
てことでよろしくD∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞Ze!
カップごと燗もできまっせー!