※ルート詳細は地図をクリック
クルマで黒瀬キャンプ場まで行き、そこからチャリスタート。
峠で滝汗からの川ドボンまで、その一部始終をどうぞ。
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ほんとは別のキャンプ場から愛媛県境の隠れ里を訪ねる予定だったけれど、そこが激混みだったので急遽、黒瀬キャンプ場へ移動してのチャリ行となった。
したがって、走るルートもコンビニの冷やしとろろそばをかっこみながらの急あつらえである。
にもかかわらずこのトリップ感と満足と恍惚。
高知の、ひいては日本の里山とはかくも美しい。
黒瀬キャンプ場を西に向かい、片岡沈下橋を渡って仁淀川右岸を川下へ。
スタート地点へ戻る格好である。
いくつかの尾根をまわって谷を折り返す狭隘路。こんな所にも集落があり、神社があり、生活の営みがある。
真っ黒に日焼けして雑草抜きをするしわくちゃのバアさんと挨拶を交わす。
スタート地点の黒瀬キャンプ場前を通過。
左はしの黒ゴマつぶがウチのクルマ。カーサイドタープを張ってカミさんがデイキャン中だ。
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柳瀬あたりで県道299号で佐川町への山越えに入る。
道幅があって路面状態も良好。
一部10%を超える勾配があるものの、さほどハードさは感じない。
それよりも止めどなく吹き出す汗の爽快さ。
アゴから滴ってチャリのフレームに落ちぬよう右へ左へ顔をそむけたり、意味不明なスポークンワードが口をついて出たり。
峠に到達。
蝉時雨がまるでスタンディングオベーションのよう。
仏峠というらしい。
高知で県道以下の道に峠名が記されているのは珍しい。
その名の通りというべきか、野仏がやたらと目に付く。
佐川町の四ツ白という土地なのだが、何か関係があるのか。
そしてこの野仏群の由来は。
ご存じの方あればご教授下さい。
途中で県道300号に分岐して越知町方面へ下って行く。
山間部に突然現れた甲子園1個ぶんくらいの広さの茶畑に息をのむ。
人知れず佇むこの里山の風景は、観光地なんかのケミカル美と違って機能があり意味があり、心からものを言ってる感じがしてとても美しいと思う。
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空から見る仁淀ブルー、黒岩スカイラインって初耳だ。
と思ったら登山道だった。
スカイラインっていうからてっきりクルマで入れる展望道路なのかと。
いずれチャリで行ってみたいな。
これはシャレか本気かフリークアウト案件。
読み仮名が漢字だし、検索しても出てこないし何者なんだ。
道路の狭い越知町の市街地はクルマだとなかなか入っていけない。
せっかくなんでブラる。
以前路地裏にあった豚太郎は居酒屋にかわってた。
気にならずにおれないメシ屋「フクロー」。
窓はスモークがかかってて中をうかがい知れないし、どんなメシが出てくるかもわからない。
ただ、店先に原チャが停まってるし「営業中」の札がかかってるからやってはいるんだろう。
近いうち行こう。
エナジーがたぎってたんでもうひと山、ダブルヘッダーとしゃれ込む。
「スノーピークおち」なんかがあるキャンプ街道から、山間集落の横畠東をアッペンダウンだ。
山間集落が好きで無闇に上ってみたくなるのだが、いつも「なぜこんな斜面に?」と思う。
平家の落人は追っ手を発見しやすいよう、視界が良く誰も住んでいない斜面に集落を築いたという。
越知町にも平家伝説があるから、この横畠集落も関連があるのだろうか。
車道とは別に、集落の縦移動に特化したショートカット用のスロープがいくつも付けられている。
これもまた里山の機能美である。
黒瀬キャンプ場まで戻ったらなにはなくとも川へダイブ。
夏は河原をベースに周回ルートをゆこゆこ流すのが極上の遊びではないかな。
川上りにビール。もう死んでもいい、でも死にたくない。
思考はこの後の風呂から晩メシへと緩やかにフローしていく。
この遊びで得る刺激は、10代の恋にも匹敵する。