そう言えばこれまで和歌山ってあまりご縁がなかったな。
今回初めての和歌山呑みってことで、色々調べてみますれば、どうやらここが登竜門。
酒屋直営、JR和歌山駅近くにある多田屋さん。
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入り口を入るやすぐ石造りのコの字カウンターが鎮座。
奥にあるもうひとつのカウンターは厨房まで通じ、他にテーブル席もある。
2階は座敷になっているというまあまあな大バコだ。
「ぬくいからおでん鍋の前に座りぃ」と言われ、そこへ腰を落ち着けた。
和歌山の酒蔵「ひしとよ」とWネームのビールグラスがグッとくる。
瓶ビールってグラス何如で生きも死にもするよね。
麦茶飲むみたいなでっかいグラスは論外だし、陶器もビールの色と泡が見えないからボクは苦手。
細みの円筒型や、ずんぐりとしたチューリップ型もよく見るけどこれはデザイン的にパッとしない。
やはりこのデザインとサイズ(ボクは王将規格と呼んでる)がしっくりくるのである。
グラスをひとくちからみくちで干してまた注ぎ直すという行為が瓶ビールは楽しいから。
90年代プリントTシャツ世代だからだろうか、無地では寂しい。
やはり何かしらのプリントはしていてほしい。
ポテサラは魚肉ソーセージなんか散りばめてあって、ボクのようなコドモオトナが喜ぶやつ。
味は滅法薄い。
食べログのコメントで「ポテサラと一緒にマヨネーズが出る」というのがあったが、この日は出なかったから塩で調整してみる。
京成立石の江戸っ子みたいにソースがけもあり。
うなぎ串&うな肝串で、知らん街の瓶ビールは加速する。
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サンマ竜田揚げという意外なパワーワード。
大バコ酒場だけあって、鮮魚、焼き鳥、揚げ物、おでん、メシ類、麺類、汁もの、鍋ものと、メニューはよりどりみどりである。
目の前のおでん鍋から大根、ゴボ天、豆腐をもらう。
関西で言うところの関東煮風の濃いダシ色がいい。
高知もクジラ料理はポピュラーだけど、和歌山のほうがよりカジュアルに食ってるなあという印象。
半冷凍状態で供されるクジラ筋ポン酢は、歯の通るホルモンという食感でなかなかの珍味。
調理方法も不明だが、クジラの筋ってのがどの部位なのかも薮の中。
多田屋はカウンター席がメインだし店員さんのホスピタリティも高いから独り呑みに適してる。
大阪からならJR阪和線に揺られて1時間半。
適当な安宿をとって幽霊の気分で独り、己と向き合う時間は味わい深い。
高知県民は「大酒食らい」という県民性を豪語しているので意外に思われるかも知れないが、昼呑みのできる店となると数えるほどしかない。
多田屋は朝9時オープンぞ!