どことなく京大吉田寮を彷彿する、思想家がたむろしていそうな呑み屋「東風(トンプー)」。
-->
店内に立ち込めるアングラ臭がモワッと漏れ出ているかのようである。
ポップ要素はゼロ。
高知の街も新型コロナの影響でゴーストタウン化する中、ここにはどっさりとお客がいた。
2階へ続くこの階段が見ものである。
3歩進んで2歩下がるみたいな滑稽な造りで、これが見たかったので、「カウンターか2階へどうぞ」と問われ迷わず2階へ。
【高知】東風(トンプー)は、カウンター席で『まかない』がおススメ。
佐藤翔平さんのブログ記事によるとカウンター席にはカウンター専用のメニューがあって、まかないが食えるそうな。
それもオモロいな。
2階の一部床を取っ払って吹き抜けになってる。
突き出しみたいなノリでトルティーヤが出た。
スイートチリソースを添えて。
フードメニュー。
少数精鋭のいいラインナップ。
呑み屋でカレーがあると無条件で食いたくなるね。
ドリンクメニュー。
バー使いもできそうなほどカクテルが充実しとるね。
棒々鶏サラダ。
野菜がゴツ切りで豪快な盛り。
タンドリー風チキン。
風だからそれっぽく作ったオリジナル料理ということか。
美味い。
アジアン焼きそば。
焼きそばにレモン汁かけるととたんにアジアっぽくなるね。
-->
2階席から店員さん呼びたいときどうするんだろう?
よっぽど大声出さないと聞こえないよね。
と思ったら常連さんが、この井戸の綱をガラガラやって呼んでた。
ちなみに井戸は1階と繋がっていて、つるべで皿を上下させたりもする。
右も左もカオス。
文脈はあるようでない。
店主の脳内を直でのぞき見してるみたい。
〆にお待ちかね、特製カレー。
潔いにもほどがある引き算の美学。
もはや陰陽のマークでしょこれ。
ひとくち食べればミニマムな見た目からは想像できないほど、煮溶けたなにがしかとスパイスの小宇宙がブァッと広がる。
これってカレーのひとつの理想形じゃない?
揺さぶられたわ〜。
なじみにさしてもらいたい個性的な店である。