讃岐うどんに興味がなかった。
過剰なあのコシが人類にとって本当に必要か甚だ疑問である。
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近年の讃岐うどんブームやTVタレントが美味そうに食うさまを見て何度もトライはしてきた。
不意に開眼するのでは、と期待をこめて。
が、ことごとくガッデム!
食い物なのに噛む歯からグリンッと逃げるのがどうしても許せなかった。
このたび別件で香川へ。
街には星屑を散りばめたように数あまたのうどん屋。
どうだろう、何年ぶりかにトライしてみるか。
というか本場香川のファストフード的セルフうどん店って未経験だ。
おそるおそる手近な店に入ってみる。
「讃岐製麺所」というらしいが屋号は出ていない、どころかのれんがなければ店とすら気づくまい。
うどん屋全般に免疫がないので「冷やし」、「湯だめ」といわれても困惑するばかりである。
よく聞く「釜たま」や「ぶっかけ」じゃないの?
安パイのかけうどん(小)を所望。
うどん玉だけが入った丼を手渡されたら、コックをひねって自分でダシを注ぐ。
刻みネギやショウガも自身でトッピング。
サイドメニューにおにぎりと天ぷら2種を取った。
カミさんもかけうどん(小)を所望、〆て560円!
驚異的な安さだ!
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うどんを噛んでみる。
お、噛めるじゃん!
ボクの知ってる讃岐うどんってプラスチック製品みたいにツルピカしていて、のらりくらりと歯から逃げて口の中で右往左往するもんだがこれは違う。
質感はマット、小麦の主張を感じる太麺でコシは必要最低限。
ガバッと口に入れてワシワシ噛みたいうどんである。
素直に美味い。
値段の安さ、セルフの楽しさ、メニューの独特な言い回しまで含めて、にわかにマイブーム到来の予感である。
これが讃岐うどんの世界か。
なんだかもう1軒試してみたくなったが、さんざんディスってたクセにあまりにC調だろってことで今回はよしました。
次回の楽しみに!